韓国大統領府（青瓦台）は3日、日本による報復性の輸出規制措置に対して韓国政府が何もせずに傍観しているとの指摘が出ていることについて、「韓日関係に関連し、何もしていない訳ではない」と反論した。

　韓国大統領府の高官は同日午後、大統領府の記者室がある春秋館で、記者団に対しこのように述べた上で「今後、産業通商資源部（省に相当）で確実に対応する部分、世界貿易機関（WTO）への提訴などについて、確実な立場で対応に当たる予定」と述べた。

　韓国大統領府は日本による対韓輸出規制が伝えられて以降、4日が経過しても公式の立場を表明しておらず、「ローキー（low-key=控えめな）」対応を取っている。大統領府として対応すれば、今月21日に参議院選挙を控えた日本の政治的思惑にはまってしまう可能性があると考えているからだ。しかし、韓日関係悪化に対する責任論が韓国大統領府に向けられていることから、今回の事態について明快に言及できないもどかしさを発言ににじませたものとみられる。

　この高官は「韓国大統領府もまた、輸出規制問題が発生したとき、当然前もって対策会議を開いたり各企業の声を聞いたりして、協力していくための対応を取ってきた」と反発した。

　さらに「大統領府も注意深く見守っている」とした上で、具体的な対処方法については産業通商資源部の対応に委ねる考えを示した。

　文在寅（ムン・ジェイン）大統領が4日に日本のソフトバンクグループの孫正義会長と面会することに関連し、韓日関係について言及する可能性があるかとの質問に対しては「見守ってほしい」と述べるにとどめた。

ホン・ジウン記者

朝鮮日報 2019/07/03 22:29
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