香港メディアが未確認情報として報じている(サウスチャイナ・モーニングポスト、6月9日)。
北京で開催された「一帯一路」フォーラムにはプーチン大統領ら29ヶ国の元首クラスが勢揃いし、壮大な世界的規模のプロジェクトを打ち上げたが、その日の朝、北朝鮮がミサイルを発射して習近平の顔に泥を塗った。
それから二週間後(5月24日)、パキスタンの「一帯一路」工事の拠点クエッタで、中国人教師二人が誘拐された。


パキスタンはイスラマバード政権が親中派。軍情報部はタリバン支援。ISに共感するイスラム原理主義者が多く、中央集権は行きとどいていない。

くわえてパロチスタン地区はアフガニスタンとイランとの国境に位置し中心都市はクエッタ。すぐ北はアフガニスタンである。

中国は、この地区の南端にあるガイダール港を本格的に工事中で、商業施設に平行させて潜水艦、空母の寄港地とするばかりか、パキスタンを南西から北東へつなぐ全長770キロのハイウェイ、鉄道、パイプライン、光ファイバー網の工事をしている。治安が悪いため、中国人を警備しているのがパキスタンの軍隊である。

この町の中国語学校に教師として赴任していたファン・ジンフイ(音訳不明)ら語学教師ふたりが武装集団に誘拐され、中国のメディアは大きく報道していた。
中国外交部は「パキスタン政府と共同し、あらゆる手段で問題解決に当たっている。身代金要求はない」と発表してきた。

犯人はIS系と見られるが、親中路線に不満を抱く過激派で、パキスタンの警察が隠れ家を発見し急襲した。
銃撃戦となり、人質だった中国人ふたりも殺害された。

日本では報道がないようだが、中国は大きな衝撃をうけた。
中国人がテロの犠牲になったという衝撃ではない。「一帯一路」という「世紀のプロジェクト」は共産党の宣伝とは裏腹に、現地では反感を買っているという事実に。

宮崎正弘の国際ニュース・早読み
http://melma.com/backnumber_45206_6540356/ 

アフリカで地元の人達ともめて、銃撃で死んだ人達がいるのに今頃驚くの?という感じです。

押していただけると励みになります。

人気ブログランキング