イスラエルはいかにして核武装したか。日本の教訓となるか?
  秘密裏に開発し、サウジがイランへの防御壁としてイスラエル重視に転換
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 サウジアラビア皇太子モハンムド・ビン・サルマンがイスラエルを秘密訪問していることが分かった。
サウジアラビアにとって、天敵はイラン。そのイランが核兵器開発に余念がなく、ミサイル開発では北朝鮮の技術に依拠し、まったく北朝鮮と同型のミサイル(シャバブ)を保有している。

 サウジアラビアはパキスタンの核開発に資金を供与した。そもそもイスラマバードに建設された世界最大級のモスクもサウジの寄付である。
 パキスタンの核は、サウジがいつでも確保する密約があるとされ、べつにサウジ国内に配備されなくても、イランの背後から報復できるからだ。

 イスラエルが核兵器を保有していることは国際常識である。すくなく見積もっても80発、コーリン・パウエルは200発保有していると推定したことがある。
 イスラエルは中距離弾道弾(ジェリコ2,ジェリコ3)ならびに潜水艦搭載の巡航ミサイルを保有し、さらに爆撃機に搭載する小型化にも成功している。
 
 
核兵器は実験が絶対必須条件とされているが、イスラエルは実験をしていない。一度だけ砂漠で地震が確認されているが、あとはコンピュータのシミュレーションで済ませている。

 サウジはシリア内戦におけるイランの影響力増大、今後予測されるイラク、レバノン、ならびにエジプトなどのイスラム過激派の跳梁と、その背後にいるイランの脅威から身を守るためにも、イスラエル核の傘が必要と判断したのではないか。

 イランに対抗できる地域パワーはイスラエルの核である。
 イスラエルが核の選択を開始したのは1969年、ゴルダ・メイヤー首相(当時)の訪米である。ニクソン大統領、キッシンジャー補佐官がゴルダ首相を迎え、秘密交渉が開始された。

  ▲イスラエル型の秘密開発を日本は行えるだろうか?

決定的となったのは1973年のヨムキップル戦争で、このときソ連はエジプトに二隻の船舶に積んで核兵器を出荷しようとした。米軍は警戒態勢に入った。

 イスラエルは核保有を公表しない方針を固める一方で、原子炉の監査を拒み、また核不拡散条約には署名しなかった。

 このイスラエルのケースを日本と韓国に当てはめると、日本は短時日裡に核兵器を開発できる「能力があるが、意思がない」。そのうえ、イスラエルのような秘密を維持しての開発には不向き、日本は国家機密が守れない国である。

 韓国の場合、すでに原子力発電が全発電量の30%に達しており、またミサイル開発では日本のような制限がないので、800キロの中距離ミサイルの他、米トマホーク型ミサイルの1500キロを3000キロの射程に伸ばす開発に余念がない。

そのうえ韓国の国防大臣は先週も、「米国の核兵器を再び韓国に持ち込んで欲しい」と発言したばかりである。

宮崎正弘の国際ニュース・早読み
http://melma.com/backnumber_45206_6582469/

イスラエル式の秘密開発が無理なら、公言しての開発するしかないですね。もしくは開発しちゃうぞとブラフを見せて、中露に焦らせて北朝鮮に圧力をかけさせるか。

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