ロシアと隣国のベラルーシが国境沿いで展開している冷戦後最大級の合同軍事演習「ザーパド」は、西側との緊張を高めるとともに、両国間の亀裂も浮き彫りにしている。

 旧ソ連のベラルーシはロシアの軍事同盟国だが、ロシアが演習中に一段の兵士を投入しようとしたことに反発している。今回の演習には、公式には両国軍から1万2700人が参加するとされるが、西側とベラルーシは、ロシア軍から7万〜12万人が参加していると推測している。演習前には、ロシアが軍事演習を口実に、ベラルーシ内で軍事拠点を常設するのではないかとの懸念も出ていた。


 また通常は演習中に行われる首脳会談も今回は予定されておらず、両国の関係悪化が鮮明となっている。ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領の報道官は、ルカシェンコ氏はロシアで行われている演習の視察にも呼ばれていないと主張。一方、ロシアのウラジミール・プーチン大統領の報道官は、両首脳の間に問題はなく、日程の都合上、会談の場を設けることができなかったと説明している。

 背景には、ベラルーシが西側との関係正常化を模索していることがある。「欧州最後の独裁者」と呼ばれるルカシェンコ氏は、欧州連合(EU)と通商協定の締結を目指し、向こう3年で世界貿易機構(WTO)に加盟したい考えを示している。ロシア、ベラルーシ両国と国境を接するウクライナでは親ロシア派政権が崩壊、ロシアがその後の2014年にウクライナ南部のクリミア半島に侵攻・併合した経緯があり、ロシアはベラルーシの西側接近に神経をとがらせている。

 軍事力で劣るベラルーシは、ロシアとの合同軍事演習に参加することで、ロシアをなだめすかす狙いがある、とアナリストは指摘する。プーチン氏はルカシェンコ氏に対し、ベラルーシ内にロシア軍の基地建設を認めるよう圧力をかけているが、ルカシェンコ氏は度々これを拒否している。

 ロシアによるクリミア併合後、北大西洋条約機構(NATO)はバルト海地域に約4000人を配備しており、ロシアにとっては、関係が悪化する中でもベラルーシの戦略的な重要性が増しているとの事情がある。

ウォールストリートジャーナル

http://jp.wsj.com/articles/SB10663294989566513588704583403253604978948

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