キルクークは公式には中央政府側の管轄だ。しかし、２０１４年に過激派組織「イスラム国」（ＩＳ）が台頭した際、敗走した中央政府軍に代わりペシュメルガがＩＳを撃退し、クルド側が実効支配中だ。

　今回の進軍に際し、中央政府のアバディ首相は声明で、「キルクーク市民の保護」が目的と強調。「住民およびペシュメルガと協力して安全を確保」するようイラク軍に指示したという。クルド自治政府側はイラク軍が基地や油田を制圧しようとしていると批判。キルクーク県知事は住民に防戦を呼びかけた。

　イラク軍が既にキルクーク県の「広大な地域」を掌握したとの情報もあるが、クルド側は否定。情報は錯綜（さくそう）している。

　アバディ首相はこれまで「国民に武力を行使せず、クルド人とも交戦しない」と攻撃の意図を再三否定。だが作戦開始直前の１５日、自治政府がトルコの非合法武装組織クルド労働者党（ＰＫＫ）の部隊をキルクークに動員していると非難し、「イラク中央政府に対する宣戦布告だ」と強い調子で自治政府を批判していた。自治政府側は、ＰＫＫ部隊の存在を否定していた。

毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20171016/k00/00e/030/155000c

ペシュメルガが一部基地を放棄し、後退したとの報道もありましたが情報錯綜してますね。ただイラク軍とペシュメルガが衝突したらイラク軍が敗走しそうな気がしますが。

掲示板の反応

＞ISがいなくなっても
武装組織がある限り
政府軍との戦闘はつづく
石油が絡むので確実に諸外国は口を出す

＞ここはそんなに単純じゃないよ。
クルド人はこの地域で4000万人以上いる。
4000万人以上いるのに国を持てないのは西欧の植民地政策が大きくかかわってるのでここは政府軍が正義で武装勢力が悪なんて単純なもんではない。

＞ISが消えた後の地域安定は、イスラエルの危機に直結するばかりか
クルド自治州は米石油メジャーの一大拠点。
シリア民主軍は今も米国の支援下にあるし、対トルコにも有利に働く。
表向きとは別に米国の影響下にある不安定要素の存在は必要だろうね。

＞この問題についてはアメリカは双方に自制を求めることしかできない。
逆にイランは大きくイラクに肩入れするはずなので、
イランはこれでイラクを事実上の勢力圏に収めることになる。

＞装備の差があってもイラク軍単独だとクルドには勝てない

＞米国のIS掃討作戦で戦ってるのはクルド人部隊、それを指揮してるのが米軍、そしてISの多くが元イラク軍人。。。。

＞結局ISが駆逐されアサド支配のシリアに復帰した後、今度は健闘したクルド人が国を持ちたいと言うことになり、トルコとイラクが潰しにかかる。

アラブの春を仕組んだヒラリーの失態は明らか。

＞クルドは自前の軍を持っているんだし、イラクが軍を進めたら軍事衝突になっちゃう。絶対ダメだ

＞本当に複雑な状況…これまでのしがらみ、今後やらを考えると何も収まらない。
何か大義名分的な事があればいいのに…

＞ダーイッシュを追い払った後はクルド人とイラク・シーア派の戦争ですね。この様に他民族や他宗派でいつまでも争いの絶えない地域なのだろう。
これなら独裁者にさえ逆らわなければ安全で治安の良かった嘗てのフセインの頃の方がマシだろ。

＞ISにボロ負けしてたイラク軍が、ISとタメ張ってたクルドのペシュメルガ相手に勝てるとは思えん。

＞ぺシュメルガは最強部隊で強いよ。イラク軍単独では歯が立たない。しかし、ISがいなくなって次がこれとは。いつまでたっても紛争は無くならないね。

＞中東カオスはまだ続く。

＞クルドはIS殲滅に貢献したから国として認めるべきだな。そうじゃ無いとパレスチナとイスラエルの様に果てない闘争が続く事になりロシアの介入を招きかね無い。

＞どうしますかぁ？アメリカさん！IS掃討作戦に力を貸してくれた見方ですよ！ここで守らないでまた、見捨てますかぁ！

＞元々一まとまりで暮らしていたクルド人を、中東諸国が国境で分断して相互交通を禁じて自国への帰属を命じた所からはじまってる話なんで、根が深い。それを画策したのが、当時のイギリスとフランス。勝手に惹かれた国境で分断された。
さらに、それをアメリカやソ連、欧米諸国に利用され、トルコやイラク、シリアとの関係を悪化させてきた。
理想を言えばクルディスタンとして自治を認めるのがいいんだろうけど、周辺諸国も欧米各国もそれは望まんだろ。政治的なゆるさが認められにくい地域でもあるし。

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