1: ばーど ★ 2023/02/26(日) 09:08:42.35 ID:lgHevovE
 尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は若い頃、米国の経済学者ミルトン・フリードマンの著書『選択の自由:自立社会への挑戦』を読んで深く感銘を受けたという。フリードマンは新自由主義経済学の巨頭で、減税や規緩和制などを推し進めた米国のレーガン大統領と英国のサッチャー首相の保守的な経済政策に大きな影響を及ぼした人物だ。

 同書は、政府の介入を弱め、市場の自由を拡大することを内容とする新自由主義の教理を10回にわたって放映したテレビシリーズをフリードマンがまとめて1980年に出版したものだ。尹大統領が検察総長として承認を受けるための2019年の聴聞会で、自らの価値観形成に最も大きな影響を及ぼした本としてあげてもいる。

 彼は2021年3月に検察総長を退任したが、退任後に私的な席で会ったある知人は、尹大統領が同書について多くの話をしていたことを覚えていた。大統領就任演説とその後の各種の演説で常に強調する「自由」は、訳もなく出てきたわけではないということが分かるエピソードだ。自由を強調するのは責めるべきことではない。ただ、それが国民生活に多大な影響を及ぼす政府の各種政策に反映されるとしたら、事情は異なる。果たして誰のための自由なのか、具体的に掘り下げるべき理由はここにある。

 現政権が昨年打ち出した減税と、このところ推し進めているいわゆる「労働改革」政策が代表的な例だ。両政策は『選択の自由』にも詳しく紹介されている。これらの政策が掲げる趣旨の通りに経済が活性化し、労働弱者の生活が改善されるなら、それに越したことはないだろう。しかし政策設計が誤っていれば、かえって大きな悪影響を招きうる。

 実際に、減税は主に大企業や資産家にその恩恵が回るように設計されている。減税は一定の条件下では投資を誘引するため経済活性化効果を生むが、今のように内外の経済環境に極度な不安がある時期には、投資の呼び水の役割を果たすことは難しい。大規模減税を断行したレーガン政権とブッシュ政権の時代の米国はもとより、李明博(イ・ミョンバク)政権でもそのような効果はあまり現れず、不平等が進む要因になった。

 物価高と高金利の余波で今年の景気低迷が火を見るよりも明らかな状況においては、財政余力を最大限に節約し、景気低迷の影響を真っ先に、最もひどく受けざるを得ない庶民層に対する支援を増やすことこそ正しい処方であるにもかかわらず、政府は昨年、金持ち減税を押し通した。大統領選挙の公約を履行して支持層に報いるという考えもあっただろう。しかし、誤った判断の被害が現れるのにそう長くはかからなかった。今年初めから暖房費や公共料金が高騰し、庶民層と零細事業者が悲鳴を上げているにもかかわらず、政府の対策は貧弱すぎる。財政が不足しているからだ。最近打ち出した民生対策では、銀行や通信会社など民間部門から絞り取らなければならなかった。保守的な経済新聞ですら過度な市場介入を懸念するほどだ。

(略)

ハンギョレ 2/25(土) 9:39
https://approach.yahoo.co.jp/r/QUyHCH?src=https://news.yahoo.co.jp/articles/3bdcb22939553095d56e374f4f9eded4b822d57a&preview=auto

【【韓国】目覚めてみれば後進国…尹大統領の「旬の過ぎた新自由主義」】の続きを読む